米Microsoftは,発展途上国の子供向け低価格ノート・パソコン「OLPC XO」用として,軽量版「Windows XP」の限定的な実地試験を2008年1月に実施すると発表した。問題が発生しなければ,XO用Windows XPを2008年下半期より提供する。

 XOは,非営利団体One Laptop Per Child(OLPC)が発展途上国の子供1人ひとりに配布しようとしている教育用ノート・パソコン。LinuxベースのOSを採用している。MicrosoftはFlashベースの軽量版Windows XPをXOに供給する計画だ。

 現在OLPCは,XOを受け取れる子供の数を増やすため,米国とカナダでXOを一般販売している(関連記事:「1台提供して1台入手しよう」,非営利団体OLPCが活動を2007年末まで延長)。これに対し,Microsoftが両国でXO用Windowsを販売する計画は今のところない。

 MicrosoftによるXO用Windows XPの提供は,ITアクセスの機会に恵まれない地域や人に向けたデジタル・デバイド解消を目的とする社会貢献活動「Unlimited Potential(UP)」の一環(関連記事:米Microsoft,世界の恵まれないコミュニティ向けに「Unlimited Potential」プログラムを発足,82の非営利団体に助成金を授与)。XOと似た米Intelの「Classmate PC」および台湾ASUSTek Computerの「Eee PC」に対し,FlashベースのWindows XPを提供した実績がある。

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