米AT&Tと米Verizon Wirelessは米国時間12月4日,相互の無線関連資産を交換することで最終合意に達したと発表した。AT&Tの米Dobson Communications買収にともなって義務づけられた条件を満たすための措置である。

 Verizon Wirelessが米Rural Cellularを買収(関連記事:Verizon Wireless,無線プロバイダの買収でサービス提供エリアを拡大)したうえで,AT&TはRural Cellularの資産の一部を取得する。バーモント州バーリントンの都市型サービスとニューヨーク州,バーモント州,ワシントン州の地域向けサービスにおけるライセンス,ネットワーク資産,ユーザーなどが対象となる。さらにAT&Tは,Verizon Wirelessからケンタッキー州におけるセルラー・ライセンスを買い取る。

 一方Verizon Wirelessは,AT&TからDobsonの資産の一部と複数の市場におけるPCS周波数帯の10MHz幅を取得する。

 またAT&Tは,Dobsonが運用していた「Cellular One」ブランドを投資会社の米Trilogy Partnersに売却する。さらに,旧Dobsonの資産売却に関して米MTPCSと合意に達している。

 すべての取引は2008年半ばに完了する予定。

 なお,米連邦通信委員会(FCC)が2008年1月に実施する無線周波数帯オークションは12月3日が申込期限になっており,米Google(関連記事:Google,700MHz帯オークションへの参加を正式表明)のほか,米Cox Communications,米Frontline Wireless,AT&Tなどが申し込んだとみられている(米CNETの報道)。

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