写真1:Nokiaの音楽配信サービス「Comes With Music」
写真1:Nokiaの音楽配信サービス「Comes With Music」
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 フィンランドのNokiaはオランダで現地時間12月4日に,同社製携帯電話の購入者に提供する音楽配信サービス「Comes With Music」を発表した(写真1)。ユーザーは1年間,幅広い音楽ライブラリに無制限でアクセスし,ダウンロードできる。1年の期限を過ぎても,それまでにダウンロードした音楽は携帯電話に保持される。

 Nokiaは同サービスの開始にあたって,フランスVivendi傘下のUniversal Music Group Internationalと提携を結んだ。また,他の大手レコード会社とも交渉中という。米英メディアの報道(InfoWorldReutersなど)によると,同サービスの利用は無料。「サービス費用は,基本的に携帯電話の販売代金でまかなうかたちになり,Universalへは携帯電話の売り上げの一部を支払う」(Nokia広報担当のKari Tuutti氏)。

 またNokiaは,2008年を通じてインターネット・サービス・ブランド「Ovi」の環境を完備し,新サービスを継続的に追加していく計画を明らかにした。同社は今年8月に,地図情報や音楽配信,ナビゲーションなどすべてのサービスをOviブランドのもとに集約する戦略を発表している(関連記事:Nokia,インターネット・サービスの新ブランド「Ovi」を今秋オープンへ)。

 そのほか,Nokiaは携帯電話向けサービスを手がける米Avvenuを買収することで両社が合意したと発表した。Avvenuは,ユーザーが携帯電話からパソコンのファイルに安全にアクセスし,使用および共有するためのサービスを提供している。Nokiaは同買収により,モバイル通信事業者向けのソリューションを拡充したい考え。買収取引完了後,AvvenuはNokiaが1月1日付けの組織再編にともなって新設するサービスおよびソフトウエア部門に統合される。

 なお,Nokiaは今後1~2年で営業利益率16~17%を目指す。デバイスおよびサービス部門では約20%,Nokia Siemens Networks事業では10%の営業利益率を目標とする。Nokiaによると,2007年の世界携帯電話数は推定約11億台で,2008年にはさらに約10%増える見込み。2009年には世界携帯電話ユーザーが40億人に達するとみる。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]
[発表資料(3)]