米Microsoftに対する特許侵害訴訟で1億4000万ドルを獲得した米z4 Technologiesは,「Windows Vista」と「Office 2007」でも特許を侵害されたとして,同様の訴訟を再び起こした。z4によると,2006年12月に特許侵害の事実を通知したが,Microsoftは侵害をやめなかったという。

 Microsoftは,z4のソフトウエア・アクティベーション技術関連特許を侵害したとの判決を2006年4月に下され,米連邦控訴裁判所がその判決を2007年11月に認めた(関連記事:米Microsoft,特許侵害で1億1500万ドルの賠償命令)。なお,z4は米Autodeskにも同じ内容の特許侵害訴訟を起こして勝訴した。Microsoftは,故意の侵害を続け,その行為を隠していると認定されたため,基本となる1億1500万ドルに2500万ドルを加算した合計1億4000万ドルの損害賠償を支払うことになった。

 前回の訴訟はそれまでのWindowsを争点にしたが,今回z4は「MicrosoftがWindows VistaとOffice 2007のアクティベーション機能に『ささいな』変更だけを施した」と主張した。Microsoftは新たな訴訟の内容を検討し,Windows VistaとOffice 2007のどちらもz4の特許を侵害していないと反論した。特許侵害したとされる両製品は,いずれもソフトウエアの海賊行為を減らす目的でアクティベーション技術を採用している。