感謝祭明けの米国の家庭用ゲーム機の販売状況をみると,引き続き任天堂の「Wii」が競合製品を蹴散らしている。Wiiは11月最終週に35万台売れ,感謝祭の週における自社記録を破った。ちなみに,携帯用ゲーム機「ニンテンドーDS」の販売台数は65万3000台である。これに対し,米Microsoftの「Xbox 360」は31万台で,ソニーの「PLAYSTATION 3(PS3)」は15万5000台にとどまった。

 ソニーはこの販売台数に異議を唱えながら,自ら数字を出すことは拒絶し,米NPD Groupが2週間後に出す調査結果を待つとしている。ただし,ダブルスコアでXbox 360に負けたことは強く否定した。

 PS3の売れ行きは,先ごろの値下げが効果を発揮して好調だったのだろう。もっとも,販売台数の開きと関係なく,WiiとXbox 360を追う立場であることに変わりはない(関連記事:北米で「PS3」の販売台数が3倍に,値下げと40GBモデル発売の効果)。

 ところが,PS3には一つだけ興味深い希望の兆候がある。PS3用ゲームが充実したわけではない。ソニーによると,PS3の日本国内における2007年11月第1~第4週の販売台数が18万3000台となり,この期間としては初めてWii(15万9000台)を超えたというのだ。Xbox 360は日本では相変わらず不調で,同じ期間に3万5000台しか売れなかった。PS3の値下げが日本で大きく影響したと考えて間違いないが,ほかの地域に波及するかどうかは定かでない。