フランスVivendiと米Activisionは米国時間12月2日に,Vivendiのゲーム事業Vivendi GamesとActivisionが合併することで最終合意に達したと発表した。両社の事業を統合した「Activision Blizzard」を立ち上げる。Activisionが名称を変更するかたちをとり,NASDAQでのティッカー・シンボルは「ATVI」を使用する。

 合意条件のもと,Vivendi Gamesの株式を,Activisionの新規普通株2億9530万株に1株当たり27.50ドルで変換する(総額約81億ドル)。同時にVivendiは,Activisionが新たに発行する普通株6290万株を1株当たり27.50ドルで購入する(総額約17億ドル)。27.50ドルという金額は,Activisionの過去20日間の平均株価より31%高い。

 この結果,Vivendiは新会社の株式の約52%を取得することになる。

 さらにVivendiは最大約7億ドルで,Activision Blizzardから新規発行株を1株当たり27.50ドルで追加購入することでも同意した。すべての取引が完了した時点で,Vivendiの新会社における所有率は約68%となる。

 Activision Blizzardの社長兼CEOには,現Activision会長兼CEOのRobert Kotick氏が就任する。副会長兼CCO(チーフ・コーポレート・オフィサ)には,現Vivendi GamesのCEOであるBruce Hack氏が就く。CFOは現ActivisionのCFOを務めるThomas Tippl氏,CAO(チーフ・アカウンティング・オフィサ)は現Vivendi GamesのCFOであるJean-Francois Grollemund氏が決定している。

 Activision Blizzardのもとには,Activisionの人気タイトル「Guitar Hero」「Call of Duty」「Tony Hawk」のほか,Vivendi Gamesのフランチャイズ販売事業や傘下のBlizzard Entertainment事業などを集約する。2007年におけるこれら事業の合計売上高は約38億ドルにのぼる見込み。2009年には,プロフォルマ・ベースの営業利益11億ドル,1株当たり利益1.20ドル以上を目指す。

[発表資料(PDF書類)]