米Motorolaは米国時間11月30日に,同社CEOの交代を発表した。2008年1月1日付けで現社長兼COOのGreg Brown氏が新CEOに就任する。現CEOのEdward J. Zander氏は,同職を退任した後も,2008年5月まで取締役会会長にとどまる。

 同社取締役会のSamuel C. Scott III氏によると,今回の決定は「規律に則って,引き継ぎプランを十分に考慮した結果」と述べている。

 Brown氏は2003年にMotorolaに入社し,4部門の責任者を歴任したのち,2007年3月に社長兼COOに就任した。

 なお,同社の株主である投資家のCarl Icahn氏は,「CEO交代はMotorolaにとって前向きな一歩だ。しかし取締役会はもっと早く決断するべきだった」とするコメントを同日発表している。同氏は昨年の株主総会からZander氏の退任を促していたという。さらに同氏は,Motorolaをモバイル・デバイス事業,企業向けモバイル・ソリューション事業,家庭ネットワーキング事業,モバイル・ネットワーク・インフラ事業に分割するべきだとの考えを示した。

 ちなみに同社の2007年第3四半期決算は,純利益6000万ドル(継続事業ベースの1株当たり利益は2セント)で前年同期の9億6800万ドル(同29セント)から約94%の大幅減益となった(関連記事:Motorolaの2007年Q3決算,前年比94%の大幅減益)。

[発表資料(Motorolaのプレス・リリース)]
[発表資料(Icahn氏のコメント)]