欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会(EC)はベルギーで現地時間11月29日に,ドイツのInfineonとSiemensが高出力半導体製造の合弁会社を設立する計画を承認した。同計画が欧州経済地域(EEA)などにおける競争を著しく阻害することはないと判断したためである。

 Infineonは現在,半導体デバイス,チップ・カード,セキュリティ・アプライアンス,エレクトロニクス,通信およびデータ・プロセシング関連製品などを製造している。一方Siemensは,エネルギ,オートメーション,輸送,通信といったさまざまな分野にわたる技術や,送配電システムの構築を手がけている。

 両社が計画している合弁会社では,送配電システム向けバイポーラ・トランジスタに使われる高出力半導体を製造する。Infineonは同半導体関連の事業を合弁会社に移行し,Siemensは合弁会社の製品を自社の送配電システムやインバータ技術に採用する。

 ECは両社の計画を調査し,「十分な数の競合社が関連市場で事業を継続できる」と結論づけた。

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