世界各地の新聞社による業界団体Automated Content Access Protocol(ACAP)は米国時間11月29日,Webサイト内のクロール(検索インデックス作成)対象ページを検索エンジンに指示するための仕様「ACAP Version 1」を公開した。オープンな技術仕様として,Webサイトで無償提供する。

 世界新聞協会(WAN)と国際出版連合(IPA),欧州出版社会議(EPC)が中心となり,主な検索エンジン運営企業の協力を得て開発した。ニュース/新聞Webサイトなどの運営者が自らクロール対象ページを指定し,インデックス化の許可/不許可を決められるため,コンテンツの著作権保護が可能になる。

 ただし,ACAPでインデックス化を不許可に設定しているWebページでも,ACAPを解釈できない検索エンジンには効果がない。そこでWANなどは,検索サービス企業に同仕様の実装を働きかけていく。

 クロール対象ページを指定できる同様の仕様としては,米Googleが開発したプロトコル「Sitemap」も存在する。同社は米Yahoo!,米Microsoftなどと開発/推進団体Sitemaps.orgを結成し,普及に向けた活動を展開している(Sitemaps.org,3大検索エンジン共通のインデックス作成プロトコルを強化)。

 米メディア(New York Times)によると,Google,Yahoo!,Microsoftの3社はACAPの発表会見に出席したが,同仕様に対応するかどうかの方針は明らかにしていない。

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