米Microsoftは米国時間11月29日,メディア再生/リッチ・インタラクティブ・アプリケーション(RIA)表示用Webブラウザ・プラグインの次版「Silverlight 2.0」を2008年に提供すると発表した。同社開発部門ジェネラル・マネージャのScott Guthrie氏が自身のブログで明らかにしたもの。ベータ版を2008年第1四半期にリリースする予定(解説記事:MS,「Silverlight」のバージョンアップを延期)。

 Silverlight 2.0は,アプリケーション・プラットフォーム「.NET Framework」のクロス・プラットフォーム/クロスWebブラウザ版を搭載し,Webブラウザ内で.NETアプリケーションの開発を行えるようにする。ユーザー・インタフェース(UI)および各種コントロール,通信処理に関する機能強化も施す。また,ベータ版で開発したアプリケーションでも正式な製品として販売できるライセンスGo-Liveを採用する。

 Silverlightは,NET FrameworkのUIフレームワーク「Windows Presentation Foundation(WPF)」のサブセットであり,現状ではWPFの一部機能しか搭載していないが,Silverlightは 2.0では,テキスト・ボックスやフォームといった画面表示/操作コントロールにも対応する。RESTやPOX,RSSのほかさまざまなWebサービス向けプロトコルの処理を行えるようにする。.NETの基本的なクラス・ライブラリを組み込み,様々なデータソースへの汎用クエリー機能「Language Integrated Query(LINQ)」も標準対応となる。

 Silverlight 2.0は,アプリケーション・プラットフォーム「.NET Framework」のクロス・プラットフォーム/クロスWebブラウザ版を搭載し,Webブラウザ向けの.NETアプリケーションの開発が容易になるとしている。

 また,Microsoftは,2008年2月27日に発売する次期サーバー「Windows Server 2008」に合わせて,Webサーバー「Internet Information Services(IIS)7.0」の最終リリースを行う。Webアプリケーション開発環境「ASP.NET」向け拡張機能「ASP.NET 3.5 Extensions」を2008年に提供することや,.NET Frameworkライブラリのソースコード提供計画の進ちょく状況も発表した(関連記事:Microsoft,「.NET Framework」ライブラリの一部ソースコードを無償公開)。

[Guthrie氏の投稿]

【変更履歴】
「Silverlight 2.0は,アプリケーション・プラットフォーム『.NET Framework』のクロス・プラットフォーム/クロスWebブラウザ版を搭載し,Webブラウザ内で.NETアプリケーションの開発を行えるようにする」という表現を「Silverlight 2.0は,アプリケーション・プラットフォーム『.NET Framework』のクロス・プラットフォーム/クロスWebブラウザ版を搭載し,Webブラウザ向けの.NETアプリケーションの開発が容易になるとしている」と変更しました。また,「具体的には,NET FrameworkのUIフレームワーク『Windows Presentation Foundation(WPF)』に対応し,テキスト・ボックスやフォームといった画面表示/操作コントロールの対応を増やす」という表現を「Silverlightは,NET FrameworkのUIフレームワーク『Windows Presentation Foundation(WPF)』のサブセットであり,現状ではWPFの一部機能しか搭載していないが,Silverlightは 2.0では,テキスト・ボックスやフォームといった画面表示/操作コントロールにも対応する」と変更しました。[2007.11.30]
初出で「Language Integrated Query(LINQ)」について「リレーショナル・データベース操作技術」と説明をしていましたが,「様々なデータソースへの汎用クエリー機能 」と表現を改めました。[2007.12.07]