写真●NTTデータの冨安寛 技術開発本部ソフトウェア工学推進センタ部長
写真●NTTデータの冨安寛 技術開発本部ソフトウェア工学推進センタ部長
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 NTTデータは11月29日、アプリケーション開発のためのフレームワークである「TERASOLUNAフレームワーク」をオープンソース・ソフトウエア(OSS)化すると発表した。第一弾として、11月30日からJava向けの「TERASOLUNA Server Framework for Java(Web版)」の公開を始める。

 TERASOLUNAフレームワークは、サーバー・アプリケーションの開発・実行環境である。画面制御、データベースへのアクセス制御、ログ出力を開発する際のソフトウエア部品などを提供する。Java向けと.NET向けがある。

 NTTデータの冨安寛 技術開発本部ソフトウェア工学推進センタ部長(写真)は、「従来はTERASOLUNAフレームワークを自社開発の際に利用するだけだった。今回OSS化し、誰でも使えるようにした。今後は保守のみ提供するといった新たな形態のサービスを考えている」と語った。

 今後、07年度中に「TERASOLUNA Server Framework for Java(Rich版)」や「TERASOLUNA Batch Framework for Java」などを順次公開する。.NET向けフレームワークは2008年度中に公開する計画だ。また、これまで「マスカット」の名称で提供していたOSSのAJAXフレームワークを「TERASOLUNA Client Framework for AJAX」と名称変更した。

 冨安部長によれば、TERASOLUNAフレームワークのこれまでの導入実績は年間40~50社。今回のOSS化によって、「年間100社にまで拡大したい」(冨安部長)という。TERASOLUNAのOSSコミュニティについても「当社のほかのOSSと合わせて、オープンソース・ポータルサイトの立ち上げなどを検討している」とし、コミュニティ活性化への取り組みを強化していく考えだ。