Cellプロセッサ上で動くプログラムの開発を行うフィックスターズは2007年11月28日,画像処理を行うOpenCVライブラリを,Cellプロセッサ上で高速化するモジュール「CVCell」を開発したと発表した。フィックスターズが運営するWebサイト「OpenCV on the Cell」で,オープンソース・ソフトとして公開されている。

 OpenCVは,インテルが開発した,WindowsやUNIX系OS上で動作するオープンソースのライブラリ。フィックスターズは,LinuxをインストールしたPLAYSTAION 3(以下,PS3)と,2.4GHz動作のCore 2 Duoを搭載したWindows XPマシンを用いて,OpenCVの処理時間を比較した。

 その結果,CVCellを組み込んだPS3は,Core 2 Duo搭載機より,最大で27.2倍(図形の形状収縮を行う「cvErode」の場合)高速だったとしている。このほか,ステレオ画像から視差を計算する「cvFindStereoCorrespondence」で14.2倍,色空間変換を行う「cvCvtColor」で9.9倍の性能だったという。