米Googleは米国時間11月27日,再生可能なエネルギー源から石炭火力発電よりも低コストで発電できる技術を開発する取り組み「Renewable Energy Cheaper Than Coal」を発表した。また米Hewlett-Packard(HP)は,再利用可能なエネルギーの使用を増やす計画の一環として,太陽光発電と風力発電で得た電力の販売/購入契約を米国およびアイルランドの企業と結んだ。

 Googleは,太陽熱や風力,地熱などを利用する発電技術の開発を推進し,発電能力1GWの実現を目指す。この発電能力は,カリフォルニア州サンフランシスコ市で必要とされる電力をまかなえる規模に相当する。同社の共同創設者兼製品担当社長のLarry Page氏は,数年以内にこの目標を達成できると見込む。研究開発資金として,2008年に数千万ドルを投資する計画である。

 一方HPは,太陽光で発電した電力を販売する契約を米SunPowerと,風力発電による電力の購入契約をアイルランドのAirtricityと結んだ。

 SunPowerとの契約により,HPはカリフォルニア州サンディエゴの事業所にSunPowerから太陽光発電システムを導入し,15年間のメンテナンス・サービスを受ける。同事業所内にあるビル5棟の屋上に太陽電池パネル5000枚を取り付けて1MW規模の発電を行い,電力をSunPowerに販売する。Airtricityからは,アイルランド各地の事業所向けに電力80GW時の供給を受け,必要量の90%弱をまかなう。

 なおGoogleによると,全世界の電力の40%が石炭火力発電で作られており,発電にともなって排出される温室効果ガスが大きな問題になっている。

[発表資料(Google)]
[Larry Page氏のブログ記事]
[発表資料(HP)]