日本マクドナルド執行役員の前田信一インフラシステム本部長
日本マクドナルド執行役員の前田信一インフラシステム本部長
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 「パートナー企業は我々と一緒に挑戦してほしい」――。こう呼びかけるのは、日本マクドナルド執行役員の前田信一インフラシステム本部長だ。日経BP社主催のセミナー「IT Service Forum 2007」で講演した前田本部長は、「たとえリスクがあっても先進性があるものにチャレンジしたい」と述べ、情報システムによる経営改革の重要性を語った。

 競争が激化する飲食業界で生き残るには、経営のスピードアップが必要不可欠となる。前田本部長は「いかに世の中に先んじて、新しく独自性のあるものを作れるかどうかが重要になる」と指摘する。そこで同社は、携帯電話を使ったクーポン券の配信や新製品のマーケティング活動などを強化している。「今後は顧客が携帯電話から事前に注文し、電子決済までできる仕組みを作りたい」と、前田本部長は言う。

 こうした仕組みを構築していくうえでパートナー企業に求めているのは、「リスクシェア」と「価値の共有」だという。前田本部長は、「世の中にないものに挑戦するリスクはある。しかし、(情報システムは)作ってから初めてリターンを得る作業が始まるもの。我々は“実験”の場を提供できるので、そこまでお付き合いしてほしい」と述べ、パートナー企業の意識改革を訴えた。