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「完成時にはオープンソースに」、Rubyのまつもと氏が楽天と共同研究の「Roma」「Fairy」を解説

2007/11/26
菊池 隆裕=日経コンピュータ

 楽天は2007年11月24日、同社の技術分野における取り組みを社内外に紹介するイベント「楽天テクノロジーカンファレンス2007」を開催した。同社が技術分野に特化したイベントを開催するのは今回が初めてである。同社の杉原章郎 取締役 常務執行役員は「今回のイベントがうまくいけば、来年以降も開催したい」という。

 同イベントでは、Ruby言語の開発者であり、楽天技術研究所でフェローの肩書きを持つまつもとゆきひろ氏が講演に立った。同氏は、楽天と共に取り組んでいる基盤技術の2つの柱である「Roma」(ローマ)と「Fairy」(フェアリー)を語った。いずれも「Rubyのスケーラビリティを検証するもの」と位置づけている。

 2つの取り組みのうちRomaは、スケーラブル・ストレージに関する取り組みである。ディスクへのアクセス時間を短縮することが目標で、基本的なアイデアはネットワークで接続された分散メモリ・ストレージだという。まつもと氏によると、実現に向けた課題としては、まず信頼性を挙げた。実用化するには、複数のマシンのうち一部分が壊れたときでもシステム全体としては動かし続ける必要がある。また、汎用性や管理しやすさなどに壁があるが、少しずつ解決しつつあるという。また、「完成の暁にはオープンソースにする約束をもらっている」(まつもと氏)とした。

 もう一方のFairyは、マルチタスク・ハンドリングに関する取り組みである。CPUのマルチコア化の傾向を受けたもので、並列処理時のリソース競合の問題をソフトウエアで解決するのが目標である。「タスクモデルを提示することで、トラブルが起こりにくいようにしている」(まつもと氏)。Fairyの応用例としては、数Tバイト規模のデータによるデータマイニングを挙げている。「これまでは手付かずだった膨大なデータから、顧客の動向がつかめることができたらいい」(同氏)という。

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