中国の大手検索サイト「百度」は2007年11月15日、動画検索に関する研究レポート(視頻搜索行業研究報告)を発表した。このレポートは百度の動画検索サービス「百度視頻検索」の利用者が利用したキーワードなどを元に分析したもの。リサーチ会社のDCCIによれば、動画検索サービスの利用者の44.8%が、この百度視頻検索を利用しているとしており、中国では最もメジャーな動画検索サービスといえる。なお、中国では動画検索が急速に普及しており、リサーチ会社のiReserchによると2007年6月には利用者が1000万人を突破したという。

 百度のレポートによると、最も検索が多かったジャンルは「アダルトコンテンツ(34.14%)」で、2位以下の「アイドル(14.74%)」「テレビドラマ(12.48%)」「アニメ(12.21%)」「音楽PV(6.56%)」「映画(5.55%)」「スポーツ(3.91%)」を大きく上回った。

 同レポートは、米国のPew Internet & American Life Projectのレポートを引用し、米国では「ニュース」や「ユーモア」のコンテンツが最も検索量が多く、アダルトコンテンツは少数派だとしている。中国ではニュース映像などの検索が極めて少ないことと合わせて、米国とは対照的な結果となったと指摘している。

 このほか、テレビドラマのジャンルでは、トップ10のうち7つを台湾のドラマが占めた。映画のジャンルでは、中国製と米国製が人気を2分。アニメに関しては日本がトップ10の8つを占めた。トップ10に入った人気の日本アニメは上位から「NARUTO」「ウルトラマン」「ドラゴンボール」「テニスの王子様」「クレヨンしんちゃん」「デスノート」「犬夜叉」「ドラえもん」だという(ウルトラマンはアニメではないが、アニメ扱いになっている)。