フィンランドNokiaとドイツSiemensの合弁会社Nokia Siemens Networksは,中国で現地時間11月20日,携帯電話ネットワークを省電力化する取り組みを発表した。省電力技術を用い,運用体制などを工夫することで,基地局の消費電力を最大70%削減できると見込む。

 現在,一般的な基地局での消費電力はGSM方式が800W,WCDMA方式が500Wに下がっている。同社は2010年までに,GSM方式を650W,WCDMA方式を300Wにしたい考え。省電力化によって,環境に優しい携帯電話ネットワーク運用が可能となり,運用コストも削減できる。

 この取り組みでは,新たな基地局向け技術と,無線アクセス環境を最適化するソフトウエアを導入する。

 例えば,通常は室温を25℃に保った屋内に基地局を設置しているが,40℃でも作動可能な装置を開発すれば,基地局の冷却に必要なエネルギーを最大30%減らせる。また,昼間よりも通信量の少ない夜間に一部の基地局を停止させたり,省電力モードに移行させるなどの対策も考えられている。

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