英財務省の歳入関税庁(HMRC)で,2500万人分の個人情報を含むデータが紛失した。英国政府は現地時間11月21日に,「全力をあげてデータの安全性確保に取り組む」とのGordon Brown英首相のコメントを発表した。

 HMRCによると,紛失したのは児童手当を受けた世帯のデータを格納したディスクで,子どもの名前と生年月日,保護者の住所,国籍,国民保険番号,銀行または住宅組合口座などが含まれる。

 英メディアの報道(Reuters)によれば,紛失したディスクは2枚で,データの内容は725万世帯の2500万人分におよぶ。これは国民の半数にあたるという。HMRCから,オランダの物流会社TNTを通じて英監査局に送付する最中に行方不明になった。

 HMRCは,現時点で個人情報が第三者に利用された形跡はないとしているが,口座の記録を確認するよう呼びかけている。また,パスワードに子どもの誕生日などを用いている場合は,即座に変更するよう警告している。

[発表資料(首相府)]
[発表資料(HMRC)]