Windows Mobile搭載スマートフォンのユーザーは、85.4%が男性。年齢層は20~30代が6割超。パソコンに精通しており、複数の端末を使い分ける――。マイクロソフトは11月21日、同社の携帯電話向けOS「Windows Mobile」の利用動向を、初めて披露した。

 同社は今年10月16日から同18日にかけて、携帯電話のユーザーを対象にしたWebアンケート調査を実施。有効回答数は722件で、このうちWindows Mobile端末の利用者が206人、その他の携帯電話利用者が516人だった。

 Windows Mobileユーザーの男女比率は、男性が85.4%、女性が14.6%。その他の携帯電話ユーザーがそれぞれ49.6%と50.4%とほぼ半々であるのに比べて、「男性の比率がかなり高い」(市場調査を担当するマーケットリサーチグループの古川淳一氏)。もっとも、昨年の同調査でWindows Mobile端末を使う女性が3.2%にとどまっていたことを考えると、女性ユーザーの比率は高まっている。

 年齢分布については、Windows Mobileユーザーは20代が17.5%、30代が45.1%。特に30代の多さが際だっている。その他の携帯電話ユーザーはそれぞれ18.4%と21.3%で、年齢層のばらつきが比較的少なかった。

 マイクロソフトは、パソコンへの精通度も調査した。同社が独自に定めた7つの区分のうち、Windows Mobileユーザーは「パソコンにかなり精通しており、興味もある」という区分に属するユーザーが、33.5%と最も多かった。全体の傾向でも、その他の携帯電話ユーザーがどちらかといえば精通度や興味の低いユーザーが多かったのに比べて、Windows Mobileユーザーはパソコンへのリテラシが高い層に人気があることが裏付けられた形だ。

 携帯電話の保有台数についても、Windows Mobileとその他の携帯電話とで、利用者の傾向がはっきりと分かれた。Windows Mobileユーザーでは、保有台数が1台である比率が36%、2台が45%、3台持っている回答者も16%に上った。一方、その他の携帯電話ユーザーでは、1台だけの回答者が89%と大半を占めた。

 古川氏はWindows Mobile自体の課題として、認知度の低さを挙げた。その他の携帯電話ユーザーにおけるWindows Mobile搭載端末の認知度は61%。Windows MobileというOS自体の認知度は40%にとどまった。「携帯電話のOSとしては認知度は高いと言えるが、全体としてはまだ向上の余地がある」(古川氏)。今後は販促キャンペーンなどにより、女性やパソコンへの興味が薄いユーザー層などに向けて、認知度を高めるとしている。