NHKは2007年11月21日,自らが提案したスーパーハイビジョン(SHV)の映像フォーマットが,SMPTE(米映画テレビ技術者協会)の暫定規格として承認されたと発表した(発表資料)。SHVはNHKが研究開発を進めている将来のテレビシステムで,最大でハイビジョン(HDTV)の16倍の画素数を持つ超高精細度映像を実現する。SHVの映像フォーマットはITU-R(国際電気通信連合無線通信部門)において,大画面デジタル映像のフォーマットとして2006年に勧告されている。NHKはこのうち特にテレビに関係の深い映像フォーマットを,「Ultra high definition television」(UHDTV)としてSMPTEに提案していた。今回承認された暫定規格では,縦と横がHDTVの4倍(総画素数は16倍)となる横7680画素×縦4320ラインのものと,縦と横がHDTVの2倍(総画素数は4倍)の横3840画素×縦2160ラインの2種類の映像フォーマットが規定されている。

 この暫定規格は1年間の公開期間を経て,正式な規格として承認される予定である。今後NHKは日本における標準化作業を推進し,実用化のための環境整備を進めていく意向だ。