出版会社のJTBパブリッシングとNTTドコモが、GPSによる位置情報を利用した情報配信に関する実証実験を、2008年1月11日~3月30日まで実施する。実験場所は沖縄県と京都府の2カ所で、1000~5000人の無料モニターを対象とする。位置情報と連動した情報配信やお勧め情報の有効性を検証するという。NTTドコモは、同実験の結果を基に2008年度中の商用サービス開始を目指すとしている。

 モニター参加者は、iアプリDX「次ドコ」をダウンロードすることで、周囲の観光、レジャー、グルメなどのガイド情報や最新情報などを随時受信できる。Webページへのアクセスは不要だという。次ドコには、ユーザーの属性情報と他者の行動履歴の統計に基づき、お勧めスポットを紹介する機能がある。

 今回の実験の実施にあたり、NTTドコモは新たに「位置情報を活用した情報配信システム」を開発した。同システムに対して、JTBパブリッシングが観光やレジャー、グルメ情報などのコンテンツを提供する。情報提供者側には、ユーザーの行動履歴を統計情報として図表化する機能がある。エリア・マーケティングへの利用を想定したもので、行動スタイルを簡易に把握できる。具体的には、各観光スポットへの訪問者数、滞在時間、スポット間遷移確率などの情報が得られる。