住友信託銀行とあおぞら銀行は11月20日、不動産や信託・財産管理、資産運用などの関連事業に関する「包括的業務提携」に基本合意したと発表した。事業ノウハウの相互提供により、競争力と収益力の強化を目指す。

 具体的な提携内容は主に3つある。1つは不動産関連事業だ。あおぞら銀行グループのあおぞら債権回収が、事業再生に関する各種サービスを、住友信託銀行グループの顧客に提供する。住友信託銀行グループのファーストクレジットは、不動産担保ローンをあおぞら銀行グループの顧客に提供する。

 2つめは、信託・財産管理関連事業。あおぞら銀行が、住友信託銀行の代理店として、証券代行、年金信託、遺言信託、遺産整理などを提供する。3つめは資産運用関連事業。住友信託銀行、住信アセットマネジメント、あおぞら銀行、あおぞら証券が、地域金融機関などに資産運用商品・サービスを提供する。

 両行は、グループの代表メンバーからなる「提携推進会議」を中心に、2008年3月までに具体的な提携の実現方法などを検討する。システム対応は、双方のシステムを相互接続するなどの必要が生じるとみられるが、具体的な手段については、両行とも「未定」(広報)としている。