米AMDは米国時間11月16日,アラブ首長国連邦(UAE)のMubadala Developmentから出資を受けたことを明らかにした。Mubadalaは同社の完全子会社を通じて約6億2200万ドルを投資し,AMDの新規発行株4900万株を取得した。1株当たりの価格は,11月15日の終値である12.70ドル。

 AMDは経費として約1460万ドルをMubadalaに払い戻し,約6億800万ドルを受け取った。AMDはこれを,長期的な戦略の推進に向け,研究開発や製造能力の向上などに使用する。

 Mubadalaはアブダビ政府が100%出資する企業。高業績の企業や有望な新興企業に出資することで,長期的な収益回収と利益の最大化を目的としている。

 なお,AMDは今回の投資を「経営権のない少数株主投資」と説明している。Mubadalaが当取引によってAMDに取締役を送り込むことはなく,当取引は米外国投資委員会(CFIUS)の審査の対象にはならない。

 ちなみにAMDの2007年第3四半期決算は,売上高が前年同期比18%増加したものの,3億9600万ドルの赤字を計上した(関連記事:AMDの2007年Q3決算,前年比23%の増収だが約4億ドルの赤字)。

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