右が米ツイッターの共同創立者エヴァン・ウィリアムズ氏。Twitterユーザーの約20%が日本人だという
右が米ツイッターの共同創立者エヴァン・ウィリアムズ氏。Twitterユーザーの約20%が日本人だという
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画面はツイッターが公開したAPIを活用したサービスの一例「Twittervision」
画面はツイッターが公開したAPIを活用したサービスの一例「Twittervision」
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 米ツイッターの共同創立者であるエヴァン・ウィリアムズ氏は2007年11月16日、東京都内で開催中のイベント「Web2.0 EXPO Tokyo」のキーノートスピーチに登壇。Web 2.0の提唱者の一人であるティム・オライリー氏とのトークセッションに臨んだ。ウィリアムズ氏は、独り言ブログサービス「Twitter」を2006年3月に開始。その後、Twitter対抗サービスが米国や日本で続々と登場するなど、ブームの火付け役を担った。

 トークセッションでは、Twitterの開発環境について触れた。Twitterは、まつもとゆきひろ氏が考案したスクリプト言語Rubyを活用したWebサービス向けフレームワーク「Ruby on Rails」を使って開発しているという。「Ruby on Railsは開発効率が良く、最初のバージョンのTwitterはわずか2週間で実装を終えることができた」という。

 実はウィリアムズ氏は、自身が開発したブログサービスを米グーグルに売却した経緯から、グーグル社員だった時期がある。「私が開発したブログサービスはJavaで開発した。一方、グーグルの基幹部分の開発は、プログラミング言語のC++やスクリプト言語Pythonを使っていた」と明かした。こうした発言に対しオライリー氏は、「Web 2.0は失敗してもよいという文化。思いついたら、効率の良い開発環境ですぐにプロトタイプを開発し、さっさとサービスを開始すべき。改訂を繰り返すことで洗練されていく」とコメントした。

 Twitterは早くからAPIを公開しているのも特色だ。「APIを利用したサービスが続々と登場しており、大きな支持を得られたことに正直驚いている。ここまで活用されるとは」。APIを公開した理由は「Twitterを考案したとき、単純さが鍵だと思った。単純だからこそ利用シナリオがたくさん考えられる。提供元が考える以上のシナリオ作りを、API公開が後押しする」と考えたからだという。

 残念ながら、Twitterは今のところ英語版サービスのみ。ただ、ユーザーの約20%を日本人が占める。こうした事情を踏まえ「日本語化も含めローカライズは、現在進めている」ことを明らかにした。