米IBMは11月12日(現地時間)、BI(ビジネス・インテリジェンス)ソフトを手掛ける加コグノスを買収することで、両社が合意したと発表した。米IBMは1株当たり58ドル(1ドル110円換算で6380円)で買い取る。買収総額は約50億ドル(同5500億円)となる見込みだ。買収は2008年第1四半期に完了する予定である。米IBMはすべてを現金で支払う。

 米IBMでソフトウエア部門の責任者を務めるスティーブ・ミルズ上級副社長は、「顧客企業はリアルタイムに意思決定を可能にする完全なソリューションを求めている。我々がコグノスを選んだのはBI業界をリードする企業だからだ。コグノスと共に、データウエア・ハウスからデータ分析まで必要な機能を統合的に提供すれば、BIやパフォーマンス・マネジメントの分野で、より良いポジションを獲得できるだろう」とする。加コグノスの2007年2月期の売上高は、9億8000万ドル(1078億円)だった。

 今年に入り、BIソフト専業ベンダーの買収が相次ぐ。米オラクルが今年4月、約33億ドル(同3630億円)でハイペリオンを買収。先月には独SAPが約48億ユーロ(1ユーロ160円換算で約7680億円)で仏ビジネスオブジェクツの買収を発表している。これらの動きに続く形となった。