米Microsoftは米国時間11月12日,米Openwaveの子会社でモバイル音楽サービスを手がけるMusiwaveの買収に関して,Openwaveと独占的な交渉を進めていると発表した。

 Musiwaveはモバイル・サービス事業者やメディア会社向けに,着信音と楽曲のダウンロード・サービスなど,音楽エンターテインメント・サービスを提供している。とりわけ欧州市場で地位を確立しており,英O2,英Vodafone,ドイツT-Mobile International,仏France Telecom傘下のOrange,スペインのTelefonica,カナダのTelusといった通信事業者を顧客に持つ。

 Microsoftは,Musiwaveが音楽レーベル,機器メーカー,モバイル事業者と築いている関係を生かし,モバイル向け「Windows Live」や「MSN」,Windows Mobile搭載機や携帯音楽プレーヤ「Zune」向けサービスなど,自社のモバイル・サービスを拡充したい考え。

 Microsoft,Mobile Communications Business担当上級副社長のPieter Knook氏は,「当社とMusiwaveは,機器メーカーとモバイル事業者と協力するという点において,同様の戦略をとっている。買収が実現すれば,ソフトウエアとサービスを連携して,未開拓のモバイル分野に参入できる」と述べている。

 Musiwaveの設立は2000年。Openwaveが2006年に買収した。Microsoftによる買収成立後も,Musiwaveが本社を置くパリで事業を継続することになる。

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