NTTドコモは,NFCフォーラムの主要推進メンバーとして参画することになった(発表資料)。NFC(Near Field Communication)は,13.56MHz帯を使った近距離無線通信技術のこと。ソニーが開発した非接触型ICカード「FeliCa」やPhilips社が推進する「Mifare」と上位互換性を持つ。10cm以下といったごく短い距離で,106kb/s,212kb/s,424kb/sの双方向通信が可能である。NTTドコモの「おサイフケータイ」にはFeliCaチップが搭載されている。

 NFCフォーラムは,NFC技術の実装と標準化を促進し,機器間とサービスとの相互運用性の確立を目指す団体である。NTTドコモは,フォーラムの中でも中核となるスポンサーメンバーとして参画することになった。その他のスポンサーメンバーは,ソニーやNXP Semiconductors(オランダRoyal Philips Electronicsから独立した半導体メーカー)のほか,フィンランドNokia,米Microsoft,NEC,松下電器産業などで構成されており,NTTドコモの参画で合計12社となった。フォーラムの議長であるChristophe Duverne氏は,「エンドユーザーのニーズなどを把握している移動体サービス事業者の参画は,フォーラムの作業に,ユニークで重要な展望をもたらすだろう」としている。

 NFCフォーラムは,プリンシパルメンバーやアソイエートメンバーの新しい参加社も発表した。アソイエートメンバーとしては,NTTデータも新しく名前を連ねることになった。