日本通信は11月9日,既存の携帯電話で会社のアドレスを利用したメールを送受信できるサービス「ケータイPC化サービス」を2007年12月から開始すると発表した。サービス開始当初は,対象はNTTドコモの携帯電話だけであるが,KDDIやソフトバンクモバイルの携帯電話にも順次対応していく予定である。

 ケータイPC化サービスは,NTTドコモの「iモード移動無線装置接続用パケット交換機」と相互接続することで実現した。ユーザーはiモードの接続先設定を「日本通信」に変更すると,日本通信のネットワークを介して社内のメール・サーバーやWebサーバーにアクセスできるようになる。ただし,ユーザー企業は社内に中継用のゲートウエイ・サーバーを設置し,これを専用線などで日本通信と接続しておく必要がある。

 社内のメール・サーバーやWebサーバーへの接続には,NTTドコモの携帯電話が標準で備えるメーラーやブラウザをそのまま利用する。会社あてのメールはゲートウエイ・サーバーから端末にプッシュ配信してリアルタイムに受信できるほか,メール送信も通常と同じ操作で自動的に会社経由となる。iアプリを開発すれば,社内のクライアント/サーバー・システムにアクセスすることも可能という。

 月額料金は1ID当たり1680円。これには,ユーザー企業内に設置するゲートウエイ・サーバーの利用料も含まれている。1台の携帯電話で利用できるメール・アドレスは一つ。日本通信と接続する回線の料金(設置費/工事費/月額料金)が別途かかる。また携帯電話から日本通信へのアクセスにもNTTドコモのパケット通信料が発生する。

 なお,今回のサービス提供に伴うNTTドコモとの相互接続は総務省の電気通信事業紛争処理委員会が現在審議している日本通信とNTTドコモの相互接続協議(関連記事1関連記事2)とは別件である。

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