幽霊をネタにした迷惑メールの例(米シマンテックの報告書から引用)
幽霊をネタにした迷惑メールの例(米シマンテックの報告書から引用)
[画像のクリックで拡大表示]

 米シマンテックは2007年11月7日(米国時間)、同社が観測した2007年10月の迷惑メール(スパム)の動向などをまとめた報告書を公表した。同月には、大統領選の特定候補を応援するものや、地球温暖化防止への協力を募るもの、音声ファイル(MP3ファイル)を添付したもの、幽霊に関する疑問を答えるとするものなど、さまざまな種類の迷惑メールが出回ったという。

 同報告書によれば、2007年10月中に同社が観測したメールの70.5%が迷惑メールだったという。10月に出現した迷惑メールとして同社が注目したものの一つが「大統領選スパム」。これは、大統領選に出馬しているロン・ポール(Ron Paul)氏を応援するもの。2008年の大統領選に向けて、同様の迷惑メールが増えるだろうと同社では見ている。

 そのほか、地球温暖化防止のためのアンケート調査への参加を募る迷惑メールを確認。同メールに書かれたWebサイトにアクセスして、個人情報を要求するアンケートに回答すれば、スポンサー企業が回答者の代わりに、温暖化防止のための寄付金を納めるとしている。

 MP3形式の音声ファイルを添付した「MP3スパム」も出現した。MP3ファイルの内容は、ある企業の好業績を伝える偽情報。偽情報でその企業の株価をつり上げることが目的。実際に株価が上がると、迷惑メール送信者(あるいは、迷惑メールの送信を依頼した人物/組織)は、安いうちに購入しておいた株を売り抜けて利益を得ようとする。

 また、10月31日のハロウィンにちなんで、お化けや幽霊に関連した迷惑メールも多数出回った。その一つが、「あなたの家が幽霊に取りつかれていないか調べます」とする迷惑メール(図)。

 メール中のリンクをクリックすると、あるWebサイトに誘導されて質問に答えるよう促される。質問は、「あなたは最近鏡を割りましたか」や「黒猫があなたの前を横切りましたか」といった迷信に関するもの。ユーザーの携帯電話番号などの入力も要求する。

 加えて、月額9.99ドルのサービス申し込みに同意するよう要求。同サービスに申し込めば、1カ月に3回、迷信に関する情報を受け取れるという。このサービスに関する情報は非常に小さな文字で記述されているため、ユーザーが気付かないで「同意する(I Agree)」ボタンを押してしまう恐れがあるとしている。