日本ユニシスの籾井勝人代表取締役社長
日本ユニシスの籾井勝人代表取締役社長
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 日本ユニシスは11月7日、2007年度(2008年3月期)中間期の決算説明会を開いた。連結売上高は前年同期比11.6%増の1523億円、営業利益は283.6%増の30億円と、増収増益だった。増収は新たに連結に加わったネットマークスによるところが大きい。増益の主な理由は、昨年度まで売上原価に計上していた、技術の情報・援助に関する米ユニシスへの料金支払いがなくなったためだ。

 売上高の内訳は、ネットマークスの全売り上げを含む「サービス」が26%増の1091億円。「ソフトウエア」は11.6%減の169億円、「ハードウエア」も14.5%減の262億円だった。営業利益に関しては、サービスとソフトウエアは増益だったが、ハードウエアは減益だった。

 ネットマークスの売上高197億円を除いた場合、売上高はマイナスになる。日本ユニシスの籾井勝人代表取締役社長は「ソフトウエアとハードウエアに関して、採算重視の案件審査を徹底した結果、受注量が減った」と理由を説明した。

 籾井社長は今後について「売り上げ至上主義ではなく、利益の改善を優先した取り組みを進めていく。案件審査の際に、リソースの配分が可能か、リスクがどれくらいあるか、技術的にしっかりと対応できるか、といったことをしっかり考慮し、不採算案件をなくしていきたい」と語った。

 今年5月に起きた全日本空輸の大規模システム障害について籾井社長は「原因が当社にないことははっきりしている。問題を引きずっているということもなく、全日空との関係は現在も極めて良好だ」と話した。