米Facebookは米国時間の11月6日,ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「Facebook」向けオンライン広告システム「Facebook Ads」の提供を開始したと発表した。米CBSや米Coca-Cola,ソニーの米国法人Sony Pictures Entertainment,米New York Timesなど60社以上が同システムで広告を配信する。

 Facebook Adsは,広告主用のプロフィール・ページ「Facebook Pages」,SNSを活用する広告伝搬機能「Facebook Social Ads」,広告効果などの計測機能「Facebook Insights」という3つの要素で構成する。さらに,Facebook外部のWebサイトからFacebookユーザーへ情報を配信できる機能「Facebook Beacon」も用意する。

 Facebook Pagesは,広告主が会社や商品の情報,写真やビデオ,音楽などを掲載し,ユーザーとのコミュニケーションに使う。「Facebook Platform」対応アプリケーションを導入すると,Facebook Pages上で予約申し込み,レビュー掲載,チケット購入,デザインTシャツ作成といった機能を実現できる。

 広告メッセージの伝搬は,ユーザーのつながりを活用するFacebook Social Adsで推進する。ユーザーが広告主のFacebook Pagesでとったコメントや写真の投稿,商品購入などの行動は,広告メッセージ付き「Mini-Feed」「News Feed」経由でそのユーザーの友人に伝わり,広まっていく。

 Facebook Insightsを利用すると,Facebook内におけるプロモーション効果を確認できる。広告に好感を持ったユーザーの属性なども調べられるので,広告のターゲットや内容の調整に使える。

 Facebook Beaconは,外部WebサイトでFacebookユーザーのとった行動をFacebook内の友人ユーザーに配信できる機能。ユーザーがFacebook Beacon対応Webサイトでコメント投稿,商品購入,ビデオ視聴,ゲームのハイスコア獲得などの活動をすると,その情報を友人に伝えられる。

 例えば,米eBayはFacebook Beaconを使い,ユーザーがオークションで販売した商品などの情報をFacebookのNews Feedsで配信できるようにする。レンタル・ビデオ事業の米Blockbusterは,ユーザーが関心を持っているビデオのタイトルをFacebook Beacon経由で友人に伝えられる機能を提供していく。現時点で44サイトがFacebook Beaconを導入する。

[発表資料(その1)]
[発表資料(その2)]
[発表資料(その3)]