図1 ウイルス配布サイトへ誘導する動画例
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図2 動画サイトに見せかけたウイルス配布サイト
図2 動画サイトに見せかけたウイルス配布サイト
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図3 リンクをクリックすると警告画面が表示
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図4 ウイルス(ワンクリックウエア)が表示する料金請求画面
図4 ウイルス(ワンクリックウエア)が表示する料金請求画面
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 セキュリティベンダーのウェブルート・ソフトウェアは2007年11月6日、動画投稿サイト「YouTube」を使ってウイルス(悪質なプログラム)を配布する手口を確認したとして注意を呼びかけた。YouTubeで表示される「この動画について(About This Video)」のリンクから、ユーザーをウイルス配布サイトに誘導しようとする。

 ウイルス配布サイトへのリンクが張られているのは、あるテレビ番組を編集したと思われる動画。この動画に関する説明を読もうとして、再生画面の右脇に表示される「この動画について」のリンクをクリックすると、ウイルス配布サイトへ誘導される(図1)。

 誘導先のサイトにもYouTubeのような動画再生画面(プレーヤー)が表示されるが、これは偽物(図2)。プレーヤーに見せかけた、単なる画像ファイルである。プレーヤーに見せかけたこの部分や、右脇のリンク部分をクリックすると、ある実行形式ファイルがダウンロードされそうになる(図3)。

 このファイルがウイルスの実体。いわゆる「ワンクリックウエア」であり、実行するとWebブラウザーが起動されて、ワンクリック詐欺サイトが表示される。同時に、パソコン上に料金請求画面を表示し続ける(図4)。

 ウェブルートによれば、今回の手口ではYouTubeから誘導されるために、迷惑メールなどで直接誘導されるケースよりもだまされやすいという。ワンクリック詐欺は年々巧妙になっているので、今まで以上に注意するよう同社では呼びかけている。