写真1:Hewlett-PackardのMediaSmart Server
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写真2:Windows Home Serverの画面例
写真2:Windows Home Serverの画面例
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 米Microsoftは11月4日夜(米国時間),パソコンや文書,デジタル・メディア・コンテンツの保護/共有機能を一括提供する家庭向けサーバーOS「Windows Home Server」の正式販売開始を発表した。米Hewlett-Packard(HP)も当然これに合わせ,様々なオンライン・ストアや実店舗で同OS搭載サーバー「MediaSmart Server」の予約受け付けを始めた(関連記事:Microsoft,「Windows Home Server」の一般提供を開始,HPなどが搭載サーバーを提供)。

 Microsoft会長のBill Gates氏は「デジタル機器やデジタル・コンテンツが日常生活のいたるところに存在し,その重要性は常に高い」と述べる。「Windows Home Serverを提供することで,当社とパートナは消費者がデジタル・メディアを安全に保管し,家族や友人と手軽に楽しむための新たな家電品分野を創造していく」(Gates氏)。

 Windows Home Serverは家庭向けの簡単に使えるサーバーで,通常はHP MediaSmart Serverのような専用ハードウエアとして販売される(パソコン・マニアやシステム・ビルダーは,ソフトウエア単体で入手可能なOEM版Windows Home Serverを約200ドルで買える)。Windows Home Server providesを利用すると,家庭内ネットワークに接続された全Windows XP/Vistaパソコンの自動バックアップ,専用WebサイトURL経由のサーバーおよびクライアント・パソコンに対する遠隔アクセス,デジタル・メディア・コンテンツとファイルの共有,ネットワーク全体を対象とする運用状況の監視といった機能を,すべて集中管理できる。

 HPのMediaSmart Serverは,最大4台のSerial ATA(SATA)ハード・ディスク装置(HDD)を搭載可能な,驚くほど小さなサーバーである(写真1)。価格は,HDD容量500Gバイトのモデルが599ドル,1Tバイトのモデルが749ドルだ。HPはWindows Home Serverをベースに導入作業を大きく簡素化し,Webによる写真共有システムの追加や,米Appleのメディア・プレーヤ・ソフトウエア「iTunes」との統合を施した(写真2)。HP以外にも,富士通と独Siemensの合弁子会社Fujitsu Siemens Computersや米Iomega,米Life|ware,ドイツMedionなどのパソコン/デバイス・メーカーが,Windows Home Serverベースのサーバーを2007年終わりから2008年にかけて発売する。

 SuperSite for Windowsに筆者のレビュー「Windows Home Server Review」(英文)を掲載したので読んでいただきたい。MediaSmart Serverのレビューは11月第2週に行う。