写真1 テクニカル・センター内。4台のラックにサーバー機15台を設置。
写真1 テクニカル・センター内。4台のラックにサーバー機15台を設置。
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 レッドハットは2007年11月6日,ソフトウエア製品を開発・販売するISV(独立系ソフトウエア・ベンダー)を対象とした新サポート・サービス「Red Hat Ready ISV パートナープログラム」(以下,Red Hat Ready ISV)の提供を開始した。同社のWebページから申し込める。

 Red Hat Ready ISVでは,従来のRed Hat Enterprise Linux(RHEL)の評価用サブスクリプション(期間限定でアップデートなどのサポート・サービスが受けられるもの)を主な対象に提供してきた,ISV向けの支援サービスを刷新し,新たに3種類のサポート・サービスを用意した。

 具体的には,(1)同日開設したテクニカル・センターでの検証環境の提供,(2)技術支援やコンサルテーション,(3)定期的な技術セミナーの開催,によりISVを支援する。これらのサービスは基本的に無償で提供するが,顧客先での技術サポートを提供するコンサルテーションなどは有償となる。

 レッドハットは,これらのサポート・サービスの実施により,現時点のRHEL対応の商用アプリケーション数と開発ISV数(459アプリケーションと134社:2007年11月現在)を,今後1年間で800アプリケーションと200社に拡大したい考えである。

 テクニカル・センター内の検証環境は次の通り。4台のラックにサーバー機15台(そのうち,6台がItanium2搭載サーバー機)が設置され,Red Hat Enterprise LinuxとJBossが動作している(写真1)。ストレージの容量は,年内に730Gバイトを実現する。

 Red Hat Ready ISVに申し込んだISVは,これらのサーバー機上でアプリケーションの検証やポーティング作業が無償で行える。利用時間は月曜日から金曜日の9時30分から17時30分(セキュリティなどの安全確認が済めば,リモートからの利用も可能)。利用期間は,検証内容により1日から3カ月程度。

 技術支援に関しては,テクニカル・センター内においてレッドハットのエンジニアが技術サポートを提供。利用期間内であれば,状況に応じて随時,電話やメールによる技術サポートも受けられる。 これらの技術サポートは無償だが,テクニカル・センター外でのオン・サイトによる技術サポートは有償になる。

 定期的な技術セミナーについては,2007年12月7日に第1回を開催する。RHELの機能を紹介する「とことん! RHEL5.1」がそれで,以降毎月第1金曜日に定期的に開催する予定。今後のセミナーの内容は,仮想化技術やクラスタリング製品,ディレクトリ・サーバーなど。セミナーは無償で参加できる。レッドハット製品の基礎が学べるオンライン教育コースも無償提供する予定。