米News傘下の米Fox Interactive Media(FIM)が運営するソーシャル・ネットワーキング・ サービス(SNS)「MySpace.com」は,ユーザーの趣味や関心事に合わせた広告を配信できる広告プラットフォーム「SelfServe by MySpace」を米国時間11月5日に発表した。同社のターゲット技術を利用して,中小企業,政治家,ミュージシャンなどが,MySpace内の特定のユーザー層向けに,カスタマイズした広告を配信できるよう支援する。2008年にベータ版の提供を開始する。

 同プラットフォームの利用者は広告作成ツールを使って,ターゲットにしたいユーザーの関心事項,地理情報,年齢や性別などを設定できる。また分析ツールにより,広告効果の測定も可能。

 MySpace.com,CEO兼共同設立者のChris DeWolfe氏は,「米国における中小企業の数は2300万を超えるが,オンライン広告を利用しているのは100万社に満たない。SelfServeは,これまでオンライン広告を使ったことがない企業にMySpaceを活用してもらうための広告プラットフォーム」と説明している。

 またMySpace.comは,同社が今年7月に開始したターゲット広告プログラム「HyperTargeting by MySpace」の第2フェーズを開始したことを明らかにした。

 HyperTargetingでは,「音楽」「映画」「ファッション」「スポーツ」「旅行」など,MySpaceユーザーがプロフィール欄で強い関心があると述べた10カテゴリをターゲットにした広告を販売している。同社によると,「年齢や性別,居住地域といったデモグラフィック(人口統計的特性)をターゲットにした広告と比べると,300%以上の効果があった」という。同プログラムには,米Procter&Gamble,米Universal Pictures,米Microsoft,米Ford,ソニーの米国法人Sony Electronicsなど,大手50社以上が参加している。

 第2フェーズでは,第1フェーズで使った10カテゴリを,さらに100以上のサブ・カテゴリに細分化する。これにより,広告主は「映画」に興味があるユーザーのうち,「ホラー映画」に関心があるユーザーに的を絞って広告を展開できるようになる。

 同プログラムは現在,米国のMySpaceサイトのみを対象としている。2008年より各国版でも開始する予定。

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