ビックカメラ有楽町店のソフトウエア売り場
ビックカメラ有楽町店のソフトウエア売り場
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「売り場を通して情報家電の活性化を目指す」と話すビックカメラの古岡氏
「売り場を通して情報家電の活性化を目指す」と話すビックカメラの古岡氏
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ビックカメラ有楽町店では、タブレットを体験できる
ビックカメラ有楽町店では、タブレットを体験できる
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ヨドバシカメラマルチメディアAkibaの「プレミアムデジタルライフコーナー」
ヨドバシカメラマルチメディアAkibaの「プレミアムデジタルライフコーナー」
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ヨドバシカメラの竹下氏。「年末商戦にはかなり期待している」
ヨドバシカメラの竹下氏。「年末商戦にはかなり期待している」
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デジカメ写真を整理、加工するデモも実施
デジカメ写真を整理、加工するデモも実施
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 マイクロソフトは2007年11月1日、「チャレンジ!デジタルライフ2008」と呼ぶ販売キャンペーンを全国主要量販店の店頭およびWebサイト上で本格的に開始した。テーマは、Windows Vistaを中核とした、新しいパソコンの活用方法(デジタルライフスタイル)の提案。パートナー企業との連携のもとで量販店の店頭に体験スペースを設置するほか、キャッシュバックキャンペーンも用意。Windows Vistaや2007 Office systemの販売を推進し、年末商戦の底上げを狙う。

 キャンペーンの主眼は、「従来のような機能比較ではなく、生活を提案すること」(マイクロソフト Windows本部 コンシューマWindows製品部の藤本恭史マネージャ)。Vistaパソコンと周辺機器の連携によって生活がどのように変わるかを、写真やビデオを整理する、映像や音楽などエンターテインメントを満喫する、など4種類のシナリオで提示する。マイクロソフト1社による販促活動でなく、「周辺機器メーカーや量販店など、業界全体でソリューションを提案する」(藤本氏)ことにも力を入れる。

タブレットの活用やキャッシュバックをアピール

 ビックカメラ有楽町店では、4階のソフトウエア売り場にコーナーを設置。Vistaや2007 Office systemのデモ機やタブレットを用意し、「タブレットで感覚的に使えることをアピールしている」(PCソフトコーナーの古岡寛主任)。またポップなどを使って、マイクロソフトがVistaのパッケージ購入者に対して展開するキャッシュバックキャンペーン「あんしん割、あんぜん割」を訴求。「あんしん割」では、対象メーカーのメモリー(512MB以上で5000円以上の製品)を同時購入した人に5000円、Vistaのインストールやセットアップサービス(7000円以上)を申し込んだ人に7000円をキャッシュバック。「あんぜん割」では、対象のウイルス対策ソフトを同時購入した人に3000円をキャッシュバックする。

 古岡氏は「パソコンの売れ行きは昨年に比べて良くなっている」と話す。Vista発売直後の盛り上がりの後は落ち着いていたが、ここへ来て乗り換えを検討するユーザーも増えているという。この年末商戦で、本格的な立ち上がりを見込む。

見た目だけではないVistaの価値を伝える

 「プレミアムデジタルライフコーナー」というVistaの体験コーナーを1階に設けるのが、ヨドバシカメラマルチメディアAkiba。これまでも同様のコーナーは設けていたが、同日大幅にリニューアルした。Vistaを「知ってもらう」ための展示から、「使ってもらうための提案」をする内容へと変更したという。

 中でも、Vistaと画像系デバイスとの相性の良さに着目。Vistaパソコンの横にプリンターやデジタルビデオカメラなどを並べ、画像や動画の取り込み、加工、出力などを実際に試せるようにした。「一眼レフカメラからの画像の取り込み時にファイル形式を簡単に選べるなど、華やかではないが実際に使うと使い勝手が良い機能もある。口で説明するよりも、実際に見てもらった方が理解してもらえる」(ヨドバシカメラ 取締役 カテゴリマネージャ兼事業副本部長の竹下雅浩氏)。

 竹下氏は、まだユーザーにVistaの良さを十分に伝え切れていないと認める。その一番の理由が、完成度の高いWindows XPというOSが既に存在していたことだという。「6年ぶりのWindowsのモデルチェンジで、我々も何をアピールすべきか難しかった。まずは3D表示やガジェットなど、見た目をアピールしてしまった。もちろん見た目は重要だが、XPを何年も使っている人からは、見た目だけの変更なら乗り換える必要はない、という意見があった」(竹下氏)。加えて、対応周辺機器が出そろっていなかったことが、買い替えを抑制したと見る。

 そこで今回の展示では、見た目だけでなく「Vista本来のパフォーマンスを伝え、それによって得られる生活の豊かさを伝えたい」(竹下氏)という。展示のほか、4種類のシナリオに沿ったデモンストレーションも開催してアピールする。

 年末商戦にかける期待は大きい。数字は明らかにしなかったが、「パソコンについては、メーカーもかなり大きな数字を掲げている。我々も、大きな目標を持っている」(竹下氏)と強い意気込みを見せた。