NTTデータは10月31日、マレーシアとベトナムに現地法人を設立すると発表した。名称はそれぞれ「NTTデータマレーシア」、「NTTデータベトナム」。11月下旬の設立を予定し、共に目標として2010年度売り上げ2億円を掲げる。

 実はNTTデータは今年4月、アジア地域での事業強化のため「NTTデータアジア」をタイに設立している。その段階では、タイを拠点にマレーシア、ベトナム、インドネシア、シンガポールなどでの受注にも対応するとしていた。方針転換の理由についてNTTデータの榎本隆代表取締役常務執行役員は、「現地法人を設立しないと、受注できる案件が下請けに限られてしまうことが分かった。プライム・コントラクター(主契約者)として受注するために、それぞれの国に現地法人が必要と判断した」と語った。

 資本金はNTTデータマレーシアが約3300万円、同ベトナムが約3000万円である。両社の代表取締役社長は、タイの現地法人「NTTデータアジア」の吉田直 代表取締役社長が兼任する。従業員は現地採用含めNTTデータマレーシアが5人、NTTデータベトナムは4人。

 今後は、タイのNTTデータアジアがアジア地域の統括と営業を担当し、開発は各拠点がそれぞれ担当する。シンガポールとインドネシアに関してはNTTデータマレーシアが開発を担当するが、「今後はシンガポール、インドネシアにも現地法人を設立する考えがある」(榎本代表取締役)という。