10月30日,IPAフォーラムで2007年度の日本OSS貢献者賞の表彰式が行われた。選ばれた4人の受賞者がそれぞれの活動などを紹介するプレゼンテーションを行った。
見るよりやるほうが面白い
![]() 小山哲志氏 [画像のクリックで拡大表示] |
小山氏は「見るよりやる方がおもしろい。どこも人手が足りないから,歓迎されるはず」とコミュニティ活動への参加を呼びかけた。そしてHappy Hackingならぬ「Happy Communicating!」とスピーチを締めくくった。
継続はチカラ
![]() 笹田耕一氏 [画像のクリックで拡大表示] |
東京大学大学院情報理工学研究科特任助手 笹田耕一氏は,Ruby性能を向上させるYARV(Yet Another Ruby VM)の開発,およびRubyコミュニティでの活動が評価された。YARVは2007年12月にリリース予定のRubyの次期版Ruby 1.9に搭載され,マイクロ・ベンチマークでは2~8倍の性能を示している(関連記事)。
笹田氏は学生のときにコミュニティ活動を開始した。「コミュニティ活動は学生にとって絶好の向上の機会」(笹田氏)。そして「Rubyは14年間続いており,YARVは3年間続けている。継続は力」と笹田氏は語った。
世界に出れば日本の10倍の反応がある
![]() 佐藤嘉則氏 [画像のクリックで拡大表示] |
この経験から佐藤氏が実感したのは,「成果のアピールの重要さ」である。「他の人がさわってくれないものは存在しないのと同じ。外にいけば,日本の10倍の反応がある。日本にこもっていないで外に出よう」(佐藤氏)。
「とりあえずやってみる。たいがいなんとかなる。失敗したとしても無駄になるのは時間くらいだ」(佐藤氏)。
大学の研究成果をオープンソースに
![]() 松本裕治氏 [画像のクリックで拡大表示] |
「学生にも,成果を公開するよう薦めている」(松本氏)。ChaSen自体「最初のプロトタイプは自分でコードを書いたが,そのあとは研究室の学生がコードを書いて改良してきた」(松本氏)。松本氏の研究室は,MeCabを開発した工藤拓氏など,優れた技術者とオープンソース・ソフトウエアも生み出している。