米Cisco Systemsはインドで現地時間10月31日に,同国への投資拡大について発表した。インドのベンチャー支援に新たに1億ドルを投じる。当初の取り組みとして,インドのITサービス企業Satyam Computer Servicesと,医療分野のベンチャー事業で協力する。

 同ベンチャー事業では,医療関連ソリューションの最適化,導入,管理に焦点を当てる。地方自治体および民間団体のロジスティクスや医療サポートとの連携も図る。Ciscoの統合通信システムとSatyamのカスタム化したソフトウエア・アプリケーションを採用する。

 またCiscoは同日,インドのバンガロールに新たなキャンパス「Globalisation Centre East」を開設した。まず1200人を雇用し,インド国内の研究開発部門,IT部門,顧客サポート部門,既存の「Globalisation Centre」から人材を集める。同キャンパスは,「米国外では最大のデータ・センターを有し,グローバルな事業に対応した次世代仮想化技術やサービス指向ネットワーク・アーキテクチャを実現するための中心的役割を担う」(同社)。2009年10月までに,さらに2000人増員する計画である。

 ちなみにCiscoは2005年に,11億ドルをインドに投資する計画を発表しており,今回の取り組みはその一環である。

 米メディアの報道(InfoWorld)によると,同社は2012年までに,幹部役員の5分の1をインドに置き,インドを新興市場向けの技術およびビジネス・モデル開発の基地局としたい考えである。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]