写真●韓国のKTが明らかにしたFTTHの展開ロードマップ
写真●韓国のKTが明らかにしたFTTHの展開ロードマップ
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 NGN(次世代ネットワーク)導入の戦略や取り組みなどを発表するシンガポールのカンファレンス「NGN Summit2007」で10月30日,韓国のKTがNGNへの移行状況を公表した。KTのNGNは,「BCN」(broadband convergence network)と呼ぶもの。KTはBCNの構築により,ネットワークのコスト削減,新たな収益源の確保,新規ビジネスの創出を狙うという。

 登壇したKTのドゥ・スゥ・セオ アシスタントVP of Technology Supportは,BCNプロジェクトの進ちょく状況などを紹介し,「BCNの哲学は,事業者中心ではなく,顧客中心への転換だ」と述べ,ユーザー目線のサービス開発を進める方針を強調した。

 さらに,BCNプロジェクトのゴールとして,ソフトスイッチの導入により既存の通信設備を大幅に減らすことや,それによるコスト削減の見込みを述べた。BCNのアクセスとして,固定回線ではFTTHを考えており,そのロードマップを表明(写真)。加えて,BCNのアクセスとしてFTTHだけでなく,高速無線サービスの「WiBro」,「3.9G」や「4G」(第4世代携帯電話)といった次世代の携帯電話サービスを考えているという。

 講演後の質疑応答では,「WiMAXとWiBroとの違い」などについての質問が出た。

 NGN Summit2007は10月30日~11月1日までの三日間にわたって開かれる。講演にはNTTのほや韓国のKTに加え,フィリピンやスリランカの通信事業者が主に登場する。通信事業者以外では,日本の総務省や香港のOFTA(Office of the Telecommunications Authority )といった通信関連の規制当局,NECや米ソナス・ネットワークスなどのメーカーも講演を行う予定だ。