米Oracleによる米BEA Systems買収計画について,BEAは最終的に提案を拒否する書簡を米国時間10月26日にOracleへ送付した。買収交渉は10月28日をもって期限切れとなる。

 Oracleは10月9日に,BEAの株式を買い取る提案をBEA役員会に対して書簡で通知し(関連記事:【速報】米オラクル、約7800億円超で米BEAシステムズ買収を提案),1株当たり17ドル(総額67億ドル)で株式公開買付(TOB)を開始した。BEA役員会は「当社はOracleにとっても他社にとっても,また当社の株主にとっても,Oracleが示した価格よりはるかに価値がある」として,Oracleの買収提案を断り続けてきた。Oracleは10月23日に,TOBの期限を10月28日午後5時(米太平洋夏時間)とすることをBEA役員会に通達し,「これ(17ドル)より寛大な提示額はない」として返答を迫った(関連記事:OracleのBEA買収提案,10月28日までの返答を迫る)。

 BEA役員会は10月25日,「17ドルの提示額は当社の価値を著しく過小評価したものだという考えを変えていない」としたうえで,「Oracleを含む第三者と,1株当たり21ドルで交渉に応じる用意がある」との声明を発表した(関連記事:BEA,「1株21ドルで買収交渉に応じる」と声明発表)。

 しかしOracleは同日,1株当たり21ドルを「考えられないほど高額だ」と批判する書簡をBEA社長宛に送付。Oracleは,「当社以外にBEA買収を申し出ている企業はいない。当社の1株17ドルが唯一の提案だ。他の企業がBEAを1株17ドルの価値があると考えていないことは明白であり,1株21ドルは論外だ」と述べ,1株17ドルの提案を変える意思がないことを告げた。

 これを受け,BEAはOracle社長のCharles Phillips氏に書簡を送り,「何度も伝えたとおり,1株17ドルの提示額は受け入れがたい。当社の価値を著しく過小評価した提案を,当社役員会は認められない。したがって,Oracleの提案は10月28日に失効するものとみている」と通達した。

[発表資料(BEAのプレス・リリース)]
[発表資料(Oracleのプレス・リリース)]