日立システムアンドサービスが発表した2007年度(2008年3月期)中間期の連結決算は、売上高と利益ともに過去最高を更新する好決算を達成した。売上高は前年同期比10.9%増の635億4800万円、経常利益は同24.5%増の39億6500万円、純利益は同20.6%増の22億8000万円である。

 金融を筆頭とする受託開発、パッケージ販売、機器販売のいずれも前年同期から順調に売り上げを伸ばした。中でも、自らの営業で顧客を開拓した「自社ルート」が、2006年度中間期の218億7000万円から今期は282億9500万円へと29%も増えた。全売上高に占める割合も2006年度中間期の38%から45%へと7ポイントもアップした。

 なお他のルート別の売上高に占める割合は、日立製作所が開拓した顧客のSI案件を受託する「日立営業ルート」が26%から19%にダウン。日立製作所の案件に、日立システムのSEが業務請負や派遣として参画する「日立ルート」は、メガバンクの大型案件が佳境を迎えたこともあり、前期の36%から横ばいで推移した。中村博行社長は「日立営業ルートは2割位がバランスが良い。今後も自社ルートの強化に力を入れる」と言う。

 好決算を受けて、2007年度通期の業績見通しも上方修正した。期初の計画は売上高1220億円、経常利益76億円と見ていたが、売上高1265億円、経常利益80億円になると見る。それぞれ、2006年度実績から8%増、13%増の増収増益に当たる。