写真1●OKIが参考出展したHD(High Definition)対応のテレビ会議システムとビジュアルネクサスカンパニー プレジデントの鈴木 敦久氏
写真1●OKIが参考出展したHD(High Definition)対応のテレビ会議システムとビジュアルネクサスカンパニー プレジデントの鈴木 敦久氏
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 OKIは,東京ビッグサイトで10月24日から開催中の「IPコミュニケーション&モバイル 2007」に,パソコンを端末に用いるHD(High Definition)対応のテレビ会議システムを参考出展している。同社の品川事業所と会場のパソコン間で,解像度がXGA(eXtended Graphics Array)相当の1024×720ドットの映像データおよび音声データを1対1でやり取りする様子を実演している。

 同社が販売するビデオ会議システム「Visual Nexus」は,Linuxで動作するMCU(Multipoint Control Unit)構築ソフト(アプライアンスも用意)と,Windowsで動作するクライアント・ソフトを組み合わせたもの。テレビ会議のプロトコルはH.323準拠で,映像コーデックはH.264である。

 展示では,MCUを介さずパソコン同士を直接結んだ。HD対応クライアント・ソフトは,最大1920×720ドットの解像度をサポートするが,展示ではカメラの制約などから1024×720ドットにとどめた。使用するネットワーク帯域は,2Mビット/秒程度だという。ちなみに,解像度が352×288ドット(CIF:Common Intermediate Format)の現行システムでは,384kビット/秒程度を使う。

 HD対応のクライアント・ソフトは映像コーデックの処理負荷が高い。このため,対象PCには動作周波数が3GHz以上のCore 2 Duoプロセッサ搭載など,高いスペックが求められる。

 製品化時期は,「現在開発を進めている,HD対応のMCU構築ソフトなどがそろう2008年6月ころを予定している」(ビジュアルネクサスカンパニー プレジデントの鈴木 敦久氏)。価格については,同時使用ユーザーが10人の場合に,現行システムでは500万円程度であるが,その2倍までには抑えたいという。