米BEA Systemsの役員会は米国時間10月25日に,「買収金額が1株当たり21ドルであれば交渉に応じる」とする声明を発表した。

 同社に対しては,現在,米Oracleが1株当たり17ドル(総額67億ドル)で株式公開買付(TOB)を実施しているが,同社役員会は「当社はOracleにとっても他社にとっても,また当社の株主にとっても,Oracleが示した価格よりはるかに価値がある」として,Oracleの買収提案を断り続けてきた。

 Oracleは10月23日に,TOBの期限を10月28日午後5時(米太平洋夏時間)とすることをBEA役員会に通達し,「これ(17ドル)より寛大な提示額はない」として返答を迫った。なおBEA役員会はあらためて提案を拒否するコメントを同日発表している(関連記事:OracleのBEA買収提案,10月28日までの返答を迫る)。

 BEA役員会は今回の声明で,「17ドルの提示額は当社の価値を著しく過小評価したものだという考えを変えていない」としたうえで,「Oracleを含む第三者と,1株当たり21ドルで交渉に応じる用意がある」と述べている。

 米メディアの報道(NYTimes.com)によると,BEAは同社株式の13.2%を保有するCarl Icahn氏からOracle以外の身売り先を探すよう迫られていたという。10月25日午後の取引では,同社の株は17.64ドルの値を付けた。ちなみに買収価格が1株当たり21ドルの場合,総額は82億ドルにのぼる。

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初出で,冒頭の1段落が欠落していました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2007/10/29 07:35]