米Intelは米国時間10月25日,アリゾナ州チャンドラの半導体工場「Fab 32」で,同社として初の45nmプロセス・ルールによるプロセサ量産を開始した。同社初となるこの45nm版プロセサは,11月12日に出荷を開始する予定。
Fab 32は,30億ドルかけて建設した45nmプロセス/300mmウエーハ対応の新工場。敷地面積は100万平方フィート(約9万2900平方メートル)で,クリーン・ルームの広さは18万4000平方フィート(約1万7100平方メートル)ある。1000人以上の従業員が作業に従事する(関連記事:米Intel,アリゾナ州に300mmウエーハ/45nm半導体工場を30億ドルで建設,2007年後半に操業開始)。
Intelが同工場で量産を始めたプロセサは,高誘電率(high-k)絶縁膜と金属ゲート電極を採用したトランジスタを集積したもの。このhigh-k絶縁膜にはハフニウム(Hf)を利用している。パッケージは鉛/ハロゲン・フリーとした。
現在Intelには,6つの300mmウエーハ対応工場がある。Fab 32は,同社として2番目の45nm対応工場。Intelは2007年1月,最初の45nm対応工場であるオレゴン州ヒルズボロの「D1D」において,45nmプロセサを試作した(関連記事:Intel,45nm版プロセサの試作に成功,「Penryn」製品系列として2007年下半期より提供)。
Intelは,2008年中に2つの45nmプロセス/300mmウエーハ対応工場「Fab 28」(イスラエルのキリヤットガット)と「Fab 11x」(ニューメキシコ州リオランチョ)の操業開始を計画している。
米メディア(CNET News.com)によると,IntelがFab 32で量産を開始したプロセサは,「Intel Core」アーキテクチャ系の「Penryn」(開発コード名)であるという。
また別の米メディア(InfoWorld)によると,Intelは2007年中に15種類,2008年第1四半期中にさらに20種類の45nmプロセサをリリースする計画である(関連記事:Intel,32nmプロセスのチップ製造を2009年に開始へ)。
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