新日鉄ソリューションズの北川三雄社長
新日鉄ソリューションズの北川三雄社長
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 新日鉄ソリューションズが10月25日に発表した2007年9月期の連結ベースの中間決算は、売上高が前期比8.4%増の759億5500万円、経常利益が同24.6%増の65億2700万円と増収増益を達成した。ユーザー企業のIT投資が堅調に推移する中で大型案件が相次ぎ、同社の好決算を支えた。

 三つの事業分野ごとの売上高を見ると、最も好調だったのは受託開発を手がける「業務ソリューション」で、前期比52億9500万円増の446億9000万円となった。業務ソリューションは、製造業向け、金融向け、公共向けと業種を問わず売上高を伸ばしている。次いで、新日本製鐵向けシステム開発やアウトソーシング、ドキュメント管理システムなどを手がける「ビジネスサービス事業」が好調で、前期比24億5500万円増の210億8300万円へと拡大した。

 逆に減収となったのはハードを販売する「基盤ソリューション事業」で、前期比18億8500万円減の101億8000万円となった。減収要因は、前期に大手自動車メーカーから大型案件があったことの反動。また、最近は業務ソリューションと基盤ソリューションをパッケージ化して一体で提供する案件が増えており、その分は業務ソリューションの売上として立てている。このため、同社の北川三雄社長は「基盤ソリューション事業は減収でも堅調に推移している」と強調した。

 中間決算に合わせて、通期の業績予想も上方修正した。当初1650億円と予想していた売上高は1670億円に、150億円だった経常利益は155億円と予測する。