総務省は10月23日,IP化時代を見据えた通信市場の競争施策「新競争促進プログラム2010」の改定版を公表した。改定版には,携帯電話端末の販売モデル見直しなどを目指す「モバイルビジネス活性化プラン」の着実な実施,NTTが提供予定であるNGN(次世代ネットワーク)の接続ルールを2007年度中に整備するなど,新たな施策が盛り込まれている。

 新競争促進プログラム2010は,2006年7月に策定された。2005~2006年に開催された総務省の「IP化の進展に対応した競争ルールの在り方に関する懇談会」(IP懇)で議論されてきた論点をベースに,競争政策の具体的な施策をロードマップ化したものである。

 同プログラムは,総務省が毎年7月をメドに進ちょく状況を取りまとめ,それを基に改定していくルールになっている。総務省は2006年夏から1年間,新競争促進プログラム2010に沿った施策を実施してきたが,今回が初めての改定作業となった。

 進ちょく状況を報告する「新競争促進プログラム2010に関するプログレスレポート」では,「モバイルビジネス研究会」「ネットワークの中立性に関する懇談会」「ユニバーサルサービス制度の将来像に関する研究会」など,2006~2007年にかけて実施した研究会とその議論の内容を報告。これらの議論を通じて結論が得られたものから,政策として実施している状況をまとめている。

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