写真1●設立総会の冒頭で挨拶した横浜ケーブルビジョン代表取締役の高橋伸隆氏
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写真2●設立発起人となったCATV事業者5社の代表取締役
写真2●設立発起人となったCATV事業者5社の代表取締役
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 ケーブルテレビ(CATV)事業者5社は10月22日,CATVの伝送方式であるHFC(hybrid fiber coax)方式を推進するためのプロモーション団体「光ハイブリッド・フォーラム」を設立したと発表した。設立発起人となったCATV事業者は,イッツ・コミュニケーションズ,多摩ケーブルネットワーク,東京ベイネットワーク,ひまわりネットワーク,横浜ケーブルビジョンである。

 今回のフォーラムを設立した理由には,FTTHが急激に加入者を増やしている中,伸び悩むCATVの加入者に対するCATV事業者の危機感がある。横浜ケーブルビジョン代表取締役の高橋伸隆氏は設立総会冒頭の挨拶で,タレントを多用したテレビCMによりFTTHに多くのユーザーをとられ,その一方でHFCの認知度は低く,「遅れている」「性能が劣っている」といったイメージを持たれてしまっていると指摘した。広帯域の光ファイバと安価で延長しやすい同軸ケーブルの良さを兼ね備えたHFCだが,一般ユーザーの認知度が低く,むしろFTTHに比べてマイナスのイメージがあることが普及を阻害していると,設立発起人のCATV事業者は見ている。

 そこで,今回設立された光ハイブリッド・フォーラムは,HFCを一般ユーザーにも親しみやすい「光ハイブリッド」と言い換えることを提案。そのうえで,各CATV事業者がそれぞれのエリアでバラバラに進めていたプロモーションを業界全体で統一的に進めていくことによって,HFCの優位性を幅広く知ってもらうのが狙い。

 具体的なプロモーション活動としては,フォーラムの事務局が中心となり,一般ユーザー向けの「啓蒙(けいもう)パンフレット」やマンションのデベロッパなどに向けた「技術パンフレット」の配布,啓蒙のためのホームページの開設などがある。さらに,各地域のCATV事業者が協力し,地下鉄沿線の交通広告などのエリア主導型プロモーションを展開していく予定である。