英Canonical社が支援するUbuntuコミュニティは,同コミュニティのサイトなどを通じてLinuxディストリビューションの最新版「Ubuntu 7.10」(開発コード名は「Gutsy Gibbon」)を予定通り2007年10月18日に公開した。同コミュニティのWebサイトなどから無償でダウンロードできる。

 Ubuntuは,Ubuntuを収めたCDから直接パソコンを起動して使えると同時に,そのデスクトップ画面からインストーラを起動してパソコンのハード・ディスクにインストールして使うこともできる(関連記事)。言い換えれば,一つのCDをライブCDとインストールCDの両方で使える。

 Ubuntuは「Debian GNU/Linux」をベースに開発され,Linux入門者が使いやすいようにインストールや各種設定が比較的簡単に行えるのが特徴。米Dellの一部パソコンにプリインストールできるようになる(関連記事)など,デスクトップ用途でも注目されている。

 今回公開されたUbuntu 7.10には,従来版と同様,「Server」と「Desktop」という2種類のバージョン(版)がある。ServerではセキュアOS機能のAppArmorのサポート,Desktopでは3Dデスクトップ機能のCompiz Fusionのサポートなどが盛り込まれた。このほか,Ubuntu 7.10を基に開発された派生ディストリビューション「Kubuntu」(デスクトップ環境にKDEを採用,KDE 4 Beta 3が利用可能)と「Edubuntu Editions」(教育向け),Gobuntu(オープンソース・ソフトだけで構成されたもの)も公開された。

■変更履歴
Canonical社の表記について誤りがございました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。[2009/05/20]