国産Linuxディストリビューションの「Plamo Linux 4.22」が2007年10月3日に公開された(写真1,関連記事)。
Plamo Linuxはこじまみつひろ氏が開発・提供しているLinuxディストリビューションである。老舗のLinuxディストリビューションである「Slackware」を基に,日本語化などのカスタマイズを施したものだ。シンプルなシステム構成をしており,カスタマイズしやすいのが特徴である。今回リリースされたPlamo Linux 4.22は,前バージョンの4.21からのアップデート・パッケージを適用したものである。
Plamo Linuxは,「Fedora」や「Debian GNU/Linux」が備えているようなパッケージ管理システム(システム上にあるパッケージを管理するアプリケーション)を備えていない。そのため,アプリケーションをインストールするには,ユーザーがアプリケーションのソース・パッケージからビルドするなどの作業が必要である。
ただし,Plamo Linuxで提供しているアプリケーションについては,Slackwareのパッケージ・インストーラである「pkgtool」を利用して,アプリケーションの追加や削除が行えるようになっている(写真2)。
さらに,Plamo Linuxには,X Window Systemの設定が行えるツールや,新たなユーザーを登録できるツールなどが用意されている。
これらのツールを「Plamo Linux セットアップメニュー」(起動コマンドはsetup)から呼び出して,システム関連の各種設定が行える(写真3)。
主要アプリケーションとそのバージョン
Plamo Linux 4.22ではカーネルにバージョン2.6.22.9,gccにバージョン3.4.6,glibcにバージョン2.3.6が採用されている(写真4)。統合デスクトップ環境には「KDE 3.5.7」(写真5),「GNOME 2.12.2」などが採用されている。
インターネット関連のアプリケーションには,Webブラウザの「Deer Park 1.5.0.7」(Firefoxから登録商標に関わる文字列や画像を置き換えたもの),メール・クライアントの「KMail 1.9.7」が標準で導入される(写真6)。さらに,オフィス・スイートの「KOffice 1.6.3」が利用可能だ(写真7)。グラフィックス関連では,ペイント・ソフトの「KolorPaint 1.4.7」,画像ビューアの「KuickShow 0.8.13」などが利用できる(写真8)。
マルチメディア関連のアプリケーションとしては,マルチメディア・プレーヤの「Xine 0.99.5」や「Noatun 2.10.0」が利用できる(写真9)。
Plamo Linux 4.22は,オフィシャルWebサイト上でインストールDVDおよびインストールCD(3枚組)のISOイメージを公開しており,ISOイメージを入手してDVD-RやCD-Rに書き込めばインストールを行える。
ちなみに,Plamo Linux4.2系のインストール・ガイドはこちらで掲載している。